気になるお口の嫌なにおい…口臭抑制効果があるのはスプレー? ガム? タブレット? 現役歯科衛生士が実証検査!/前編

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ここ数年、季節を問わず外出時はマスクが必須の時代となりました。これまでは自分の口臭に、自らなかなか気づく機会はありませんでしたが、毎日マスクをしているおかげで「もしかして、自分の口臭って思ったよりも臭いかも?」と気づいた人もいるのではないでしょうか。周りの人を不快にしない口臭対策はもちろん、マスク下の自分自身が不快にならないように、市販の口臭予防商品の効果効能は知っておきたいところです。ここでは、現役歯科衛生士が実証検査をした研究レポートを前後編の2回に分けてお届けします。

目次

日本人は世界の中でも突出して、「口臭」がとても気になる国民性!

Global Healthy Thinking Reportでは、日本人の3人に1人以上が「口臭」を気にしているとのこと。アメリカ、イギリス、ドイツ、中国と比べると、突出して多い数字となっています。コロナ禍が始まったことで再認識したという方も多いかもしれませんが、そもそも日本人は「口臭」をとても気にする国民性だったのですね。

ガム、タブレット、スプレー、どの商品が口臭を抑制するのか…?

コンビニやドラッグストアなどでは、数多くの口臭を抑えるための商品が販売されていますが、実際にどの商品が口臭を抑制するのに有効なのか? …とある現役歯科衛生士が実証検査し、研究レポートをまとめています。

今回のレポートではガム、タブレット、スプレー…どの商品が口臭に効くのかを比較検査し、検討しています。口臭を抑制するのにどの商品が効果的なのか明確する。それは予防歯科を担う現役歯科衛生士として必要な知識であり、歯医者に通う患者さんたちの悩みを解決するのに役立つレポートと言えるでしょう。口内環境のウェルビーイングに繋がる、とても興味深いレポートでありました。ここでは、そのレポートを編集部がまとめて、「ためになる」部分をピックアップしました。記事の終わりに今回の参考文献を載せておきますので、より詳しく知りたいという方は調べてみてください。

ニンニクの強いにおいをどこまで抑制できるのか? さっそく検査結果をチェック!

口臭が気になる一番手といえば、誰もが思い浮かべるのがニンニク。今回、特ににおいの強いニンニクを食べた後に、口臭を抑制するガム、タブレット、スプレー の3種類で実証検査。食前、食後3分後、食後5分後、食後10分後、食後30分後に渡って「官能検査」を行なっています。

「官能検査」とは、人間の五感を使って食品や香料などの工業製品に用いられる検査。特に食品系では、重要で有効な検査とされています。各3種類の商品に対して、2回ずつ検査を行っています。

編集部の口臭抑制効果の順番予測は1番スプレー、2番ガム、3番タブレットですが…?

検査1回目の結果

検査1回目の結果

検査2回目の結果

検査2回目の結果

「官能検査」の結果は編集部の「スプレー>ガム>タブレット」という予測とはまったく逆の結果でした。 ガム、タブレット、スプレーの中で、1回目の検査、2回目の検査の両方とも一番口臭を抑制する効果が強かったのは、なんと「ガム」。2番が「タブレット」。ちなみに3番の「スプレー」は、最も口臭を抑制する効果を示しませんでした。この理由については記事の後編で解説していきます!

【参考文献】(前編、後編とも)
●Global Healthy Thinking Report/SUNSTAR Group
●白井健雄ら、各種口臭消臭剤について/歯科医学第67巻第1号136〜147ページ,2004
●高垣奈保ら、甜茶抽出物とペルオキシターゼの組み合わせによる酵素的消臭効果/日本食品科学工学会誌第62巻第8号409〜416ページ,2015
●口臭とその低減対策、大平辰郎、口臭とその低減対策、におい誌第44巻第4号229ページ,2013

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